皆様こんにちは。前回禁酒日の事を書いてしまいましたので日が開いてしまいましたが、皆様ブルゴーニュワイン忘れていないでしょうか(笑)本日はジュヴレ・シャンベルタン村から南に下って行きましょう。
Morey-Saint-Denis(モレ・サン・ドニ)
ジュヴレ・シャンベルタン村とは打って変わり、このモレ・サン・ドニ村はコート・ドールの中でも最小の栽培面積です。そんな小さい面積のこの村の特徴は、その中にひしめく素晴らしいブドウ畑の数々。なんと5つの特級畑と20の一級畑が総面積の57%を占めているのです。
そんなモレ・サン・ドニの特徴を一言で表すならば『力強さとエレガントさを兼ね備えたワイン』です。北にジュヴレ・シャンベルタン村、南にシャンボール・ミュジニー村、この村々に挟まれるこのモレ・サン・ドニはどちらの良さも兼ね備えた素晴らしい村です。
1960年頃までは知名度があまり無かったのですが、1970年代からは素晴らしい生産者が続々と現れ、このモレ・サン・ドニのワインは世界的に評価をされていったのです。
5つのグラン・クリュ
- Clos de La Roche(クロ・ド・ラ・ロッシュ)優れた凝縮感、ミネラルを持つ長命なワインを生む。
- Clos Saint Denis(クロ・サン・ドニ) 華やかな香り。開放的でエレガント。
- Clos des Lambrays(クロ・デ・ランブレイ)力強さと繊細さがバランスよく統合されたワインを生む。
- Clos de Tart(クロ・ド・タール)エレガントな香りと絹のようなテクスチャー。
- Bonnes Mares(ボンヌ・マール)固くしっかりとしたワインが生まれる。
注:北から順に並んでいます。
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狭い区画にグラン・クリュがひしめき合う。
今回のグラン・クリュは5つなので、『モレ・サン・ドニには5つのグラン・クリュがあるんだ』くらいで終わらせたいのですが、実はとても覚えやすいのがモレ・サン・ドニのグラン・クリュなので、この機会に全て覚えてしまいましょう!
なぜ覚えやすいかというと5つあるうちの、2つは単独所有畑なのです!!!
- クロ・デ・ランブレイ 実質ドメーヌ・デ・ランブレイの単独所有畑
- クロ・ド・タール モメサンの単独所有畑
となっています。つまりこの2つだけまずは覚えてしまえば残り3つになるのでとても簡単になりますね?
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クロ・・デ・ランブレイ。
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クロ・ド・タール
しかも1番南にあるボンヌ・マールは隣接しているシャンボール・ミュジニーに跨っており、こちらも覚えやすい畑となっています。
覚えておきたい生産者
Domaine Dujac ドメーヌ・デュジャック
モレ・サン・ドニの名を一躍世界に知らしめる立役者となったドメーヌ・デュジャック。創立者のジャック・セイスが生み出す華やかさと力強さを兼備した完璧なワインは、瞬く間に世界のワインラヴァーを虜にしました。
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現在は息子のジェレミーがワインを生産。
デュジャックのワインは、総じてどのヴィンテージも『デュジャックの香りがする』と揶揄されるほど個性的で、果実由来のアロマのみならず、なめし皮や土っぽさ、香草を思わせるスパイシーなニュアンスが複雑に絡み合い、飲む者を魅了。熟成を経ることで、この独特のアロマと美しい果実味、滑らかなタンニンが見事なバランスで一体化し、洗練された完全無欠の味わいへと変貌を遂げる。
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希少なデュジャックのクロ・サン・ドニ。
Domaine Ponsot ドメーヌ・ポンソ
デュジャックと並び称されるモレ・サン・ドニの2大巨頭の1つ。特級畑クロ・ド・ラ・ロッシュの最大の生産者でもあるドメーヌ・ポンソ。
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ポンソのフラッグシップ的存在のクロ・ド・ラ・ロッシュ。
ポンソが最も大切にしていることは、デリケートさ、エレガンス、フィネスの表現。それを実践するために、栽培に関しては自然派ワインというジャンルが生まれるはるか前の1977年から、化学薬品を使用せずビオロジックともビオディナミとも異なるアプローチの自然栽培を行ってきました。
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ポンソの素晴らしい畑。
味わいは、ブドウ本来のエキスと旨みが強く、透明感のある仕上がり。このピュアな味わいがポンソの最大の魅力なのです。
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急な斜面の上に建つポンソのワイナリー。
まだまだ紹介したい生産者はいるのですが、とりあえずはこの2つの生産者を覚えておけば間違いなしです。
まとめ
今回は隠れた銘醸地モレ・サン・ドニのご紹介でした。次回から紹介していく村々に比べるとまだ価格が高騰していないのでオススメの村です。しかも筆者の個人的な感想ですが、若いビンテージでも比較的美味しく飲めるのがこのモレ・サン・ドニの特徴の様な気がします。
では次回はモレ・サン・ドニの南に隣接する村、シャンボール・ミュジニーをご紹介していきます。それではまた次回お会いしましょう、チョンゲーオ🥂
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