皆様こんにちは。やっと今回でコート・ド・ニュイ地区の折り返し地点といったところでしょうか。しかしここからは、かなり重要な村なので頑張って覚えてしまいましょう。
では今回ご紹介するのは、前回のモレ・サン・ド二の南に隣接する村
Chambolle Musigny(シャンボール・ミュジニー)
シャンボール・ミュジニーは人口僅か300人ほどの小さい村です。ブドウ畑の面積も広くないので生産者の数も20名くらいになっています。いたずらに畑の面積を増やすことなく、他の村と比べても全体的に高品質なワインを生み出し続けています。
シャンボール・ミュジニー村の特徴は、村の北と南で大きく異なります。モレ・サン・ドニ村と隣接する北部は力強い男性的なワインが、南部では気品あふれる女性的なワインが出来上がります。
そして、シャンボール・ミュジニーの畑は丘陵地の斜面に位置しているため比較的標高が高く、ブドウの熟成を過度に進ませることなく酸を保った状態で収穫することが可能。その豊富なミネラルと酸がシャンボール・ミュジニーの繊細で優美な印象を決定づけています。
2つのグラン・クリュ
シャンボール・ミュジニーには2つのグラン・クリュ(特級畑)があります。しかしその特徴は全く異なるものとなっています。それは先ほども書きましたが、北と南ではできるワインが全く異なるからです。しかもこの2つのグラン・クリュは最北と最南にある為、よりその特徴が出ています。
Bonnes Mares(ボンヌ・マール)
シャンボール・ミュジニーの最も北にあるグラン・クリュ。モレ・サン・ドニ村に跨っており、骨格がしっかりとしていながらも、エレガントさが残る男性的なワインが造られます。長期熟成能力も備え、果実のコンポートや野性的な味わいが特徴となっています。
Musigny(ミュジニー)
シャンボール・ミュジニーの最南にあるグラン・クリュ。ブルゴーニュの赤ワインの中でも間違いなくトップに入るグラン・クリュ。ジューシーな果実味と若干のスパイスを感じさせる香り。シルクの様な口当たり、エレガントで優しいという言葉がぴったりの女性的なワイン。世界中のブルゴーニュラヴァ―がこぞって欲しがる畑。
シャンボール・ミュジニー村にはこの2つのグラン・クリュしかないので男性的なボンヌ・マール、女性的なミュジニーで覚えてしまいましょう。
覚えておきたいプルミエ・クリュ
シャンボール・ミュジニー村には24もプルミエ・クリュがあるのですが覚えておくべきプルミエ・クリュがあります。
Les Amoureuses(レ・ザムルーズ)
『恋人たち』と名付けられたこのプルミエ・クリュはグラン・クリュのミュジニーに隣接しています。味わいもミュジニー似ていて、とても女性的。ミネラルに富んでいて、まさに極上のエレガントワインが生産されます。生産者によってはグラン・クリュ以上の価格で取引される事もあるくらいの偉大な畑。
覚えておきたい生産者
Comte Georges de Vogue(コント・ジョルジ・ド・ヴォギュエ)
その名前を知らない人はいない程の名声を持つシャンボール・ミュジニー最高の造り手の1人。シャンボール・ミュジニーが持つエレガンスを最大限に引き出すために、特級ワインでも新樽の比率を低めに抑え、ブドウ本来が持つ味わいを生かすようにしています。また樹齢へのこだわりも強く、25年未満の樹齢のブドウはグラン・クリュで取れたとしても、プルミエ・クリュに格下げして使用するこだわり。
華やかな香りと凝縮感がありながら、神経質と言われる程に繊細なのが特徴、シャンボール・ミュジニーを語る上で絶対に外せない生産者。
Georges Roumier(ジョルジ・ルーミエ)
こちらもヴォギュエと並び絶対に外せない生産者のジョルジ・ルーミエ。シャンボール・ミュジニーでは現在ナンバー1と言っても過言ではありません。そのクオリティの高さには只々脱帽するばかり。(値段にも💦)
特にルーミエのレ・ザムルーズやミュジニーは世界中のワインラヴァー達で毎年争奪戦が繰り広げられ、もはや見かける事さえも珍しくなってしまいました。
味わいはシルキーでエレガンス。シャンボール・ミュジニーの良さを全て詰め込んだようなエレガンスの極みワイン。村名ワインでもその圧倒的なスケール感に感動する事間違いなしの生産者です。
まとめ
今回はエレガントで女性的な印象が強いシャンボール・ミュジニー村のご紹介でした。意外と知られてない北と南での味わいの違い。これをしっかり押さえておけば北と南で飲み比べ、なんて事もできますのでぜひ覚えておきましょう。
短く簡潔に書いてはいるのですが中々進まなくて申し訳ないです。ただそれだけ重要な村だという事なんです!
次回は村の80%がグラン・クリュというVougeot(ヴ―ジョ)村のご紹介です。
それではまた次回お会いしましょう、チョンゲーオ🥂
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