皆様こんにちは。今までブルゴーニュについて書いていきましたが、今回で長かったコート・ド・ニュイ編がついに最終回になります。だいぶ簡略して書いてもこれだけの量になってしまうブルゴーニュ恐るべしです💦
それではコート・ド・ニュイ最後の村のご紹介
Nuits-Saint-Georges(ニュイ・サン・ジョルジュ)
コート・ド・ニュイ最南の村であるニュイ・サン・ジョルジュはコート・ド・ニュイのワイン産業においての中心地になっています。
北部はヴォーヌ・ロマネと地続きなのでヴォーヌ・ロマネに似たワインが造られ、逆に南部はしっかりとした骨格を持つ力強いワインが造られます。
このニュイ・サン・ジョルジュにはグラン・クリュが存在しません。なのでかなり過小評価されている村の一つでもあります。しかしこの村のプルミエ・クリュは41にも及び、その中にはグラン・クリュを名乗ってもいいような素晴らしい畑がいくつか存在しています。
覚えておきたいプルミエ・クリュ
Les Saint Georges(レ・サン・ジョルジュ)
ニュイ・サン・ジョルジュを代表する畑。村の名前の起源にもなったこの畑は、ニュイ・サン・ジョルジュの中でも最上級の畑です。間違いなくグラン・クリュの実力。東向きの斜面に広がり水はけが良く、小石混じりの土壌。凝縮感が溢れ力強いワインが生産されます。1度は飲むべきプルミエ・クリュになっています。
Les Vaucrains(レ・ヴォ―クラン)
名前のヴォ―クランは無価値という意味ですが畑はその真逆。レ・サン・ジョルジュから地続きのこの畑は味わいも似ていて、とても凝縮感のある力強い長期保存可能なワインが生産されます。
Les Cailles(レ・カイユ)
こちらの畑もレ・サン・ジョルジュと隣接しているので力強さがあるワインになります。しかし上記に挙げた2つの畑と比べると、力強さはありつつも、繊細さがあり口当たりも優しくマイルドなワインになるので女性的とも言われます。
おすすめ生産者
Robert Chevillon(ロベール・シュヴィヨン)
現在のニュイ・サン・ジョルジュのお手本と言うべき生産者。紹介したプルミエ・クリュは全て所有している。更に特筆すべきはその畑に植えてあるブドウの樹齢の高さです。平均して50〜75年。ヴォークランには樹齢100年にもなる古木が植わる。この高い樹齢が自然に収量を抑え、ブドウの凝縮度が高くなります。なのでロベール・シュヴィヨンの赤ワインはいずれも長期熟成のポテンシャルが非常に高くなっています。
2000年からは父ロベールに変わり2人の息子たちが栽培と醸造を担当している。
ピノ・ノワールの突然変異からなる白ブドウ、Pinot Gouges(ピノ・グージュ)からリッチなテイストが持ち味のニュイらしい白ワインも生産しています。
Henri Gouges(アンリ・グージュ)
こちらもニュイ・サン・ジョルジュを代表する老舗ドメーヌ。1936年にアンリ・グージュにより設立されたドメーヌで、アンリはブルゴーニュで最も早く生産者元詰めのワインを販売した人物です。もちろん品質の良いワイン造りも行い、周りからの信頼も厚く、ニュイ・サンジョルジュの組合長から始まり、46年にはコート・ドールの組合長に就任しました。
しかし、そのアンリが引退し息子の代になると、途端に評判が落ちていき一時はかなりの低迷を見せていました。
そこから孫に当たる3代目のピエールとクリスチャンの時代になると再び評価を上げていき、現在ではニュイ・サン・ジョルジュの中でもトップの生産者に返り咲いています。アンリの代の特徴でもあった濃厚なワイン造りを受け継ぎ、ニュイ・サン・ジョルジュらしい力強さを発揮。完成度の高いワインを毎年生産しています。
まとめ
広いニュイ・サン・ジョルジュには、まだまだ紹介したい生産者はいるんですが今回はここまでです。次はコート・ド・ボーヌの村々に移ろうかと思ったのですが、しばらくの間ブルゴーニュの事しか書いてなかったので、またしばらくしたら書き進めていこうと思います。それまでは一旦ブルゴーニュシリーズはお休みになります。
長かったコート・ド・ニュイシリーズお付き合い頂きありがとうございました!!!
それではまた次回お会いしましょう、チョンゲーオ🥂
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