父の伝説を引き継ぎ、更に評価を上げた生産者

死ぬまでには飲みたいワイン

皆様こんにちは。前回までシャンパンの生産者ばかり続いてしまっていたので、今回はお口直し的にフランスの白ワインの偉大なる生産者のご紹介です。その名は、

Domaine Didier Dagueneau(ドメーヌ・ディディエ・ダグノー)

歴史

1956年フランス、ロワール地方に誕生したディディエ・ダグノー(人物名)。常に限界に挑む事を好んでおり、1978年〜1982年の間はバイクレーサーとして活躍。1982年に生まれ故郷に戻り自らのワイナリーを設立します。

最初は1.2haの畑から始め徐々に畑を増やしていった彼は、そのパンクロッカーの様な風貌とワイン造りのアイディアからピュイの異端児と呼ばれていたのですが、彼の造るワインの評価は上がる一方で素晴らしいワインを次々と生産していきました。なかなか評価を受けづらいロワールの地で、世界のトップ白ワイン生産者7位という快挙も成しえています。

奇才と言われたディディエ・ダグノー。

そんな輝かしい功績ばかりのドメーヌに最大の危機が訪れます。なんと2008年9月に小型飛行機の事故によりディディエは52歳という若さでこの世を去ってしまったのです。この出来事は当時ワイン業界でとても大きく取り上げられ、誰もがもうドメーヌ・ディディエ・ダグノーのワインを飲めなくなると悲しみました。

しかしこの窮地に立ちあがったのが、彼の息子のルイ・ベンジャミン・ダグノーと娘のシャルロット・ダグノーなのです。幼少期から父に英才教育を受け、様々なトップ生産者の下で修業をしていた彼らは世間の絶望感を2008年の初年度から払拭。見事な世代交代を遂げてみせ、世界のワイン愛好家達を驚かせたのです!

見事に父の後を引き継いだベンジャミン。

こだわり

偉大なワインを造る為には最初に骨の折れる畑作業が必要という考えのもと、畑には1haに1人の従業員が配置される等非常に細かい気配りが行われています。長年にわたって細部まで手入れをされてきた畑は、コンディションが非常に良く、ピュアなテロワールの表現を可能としています。1993年からはビオディナミに移行し、より畑を活かすことを心掛けています。

ゴロゴロと石がたくさんあるシレックス土壌。

彼のモットーは、自分が飲みたくないものを造らないことです。第一に健全なブドウを栽培しそれを完熟させることに注力します。収穫量を徹底して低く抑え醗酵は自然のまま行われます。更に彼のワインはフレッシュなリンゴ酸を残したいので、収穫時からビン詰めに至るまで、全く亜硫酸が添加されておりません。

味わい

まず、すべてのキュヴェに共通するのは素晴らしいミネラル感でしょう。そして彼の造るワインはソーヴィニョン・ブラン100%のワインしか造っていないので、よりテロワールを感じ取れる造りになっています。また若いうちに飲んでも素晴らしいのですが、ある程度の熟成をさせてから飲んだ方がより一層テロワールの違いを感じ取れると思います。

注:ジュランソンで造るワインだけ品種が違います。

まとめ

父の死という最大のピンチを切り抜け、現在までに評価を落とすことなく更に上げ続けるドメーヌ・ディディエ・ダグノー。ぜひ死ぬまでに一度は飲んで頂きたいワインです。

当店ではなんと、先代のディディエが造ったワインも数本ですがストックしております!もう二度と手に入る事のないこのワイン。ご興味出た方はブログ上部のワインリストからご覧になってお問い合わせください。

当店のディディエ・ダグノー、ラインナップ。

超貴重な2005年と2007年のピュル・サン。

それではまた次回お会いしましょう、チョンゲーオ🥂

 

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