今となっては入手困難の伝説の生産者

シャンパン

皆様こんにちは。最近は配達に出るたびに大雨に降られ、毎日ずぶ濡れになっている筆者でございます。早く雨季が明けて欲しい!!!

さて、いきなりですが今回は伝説的シャンパンの造り手Alain Robert(アラン・ロベール)のご紹介。この名前を聞いてすぐに分かる方、ましてや飲んだ事ある方は相当なシャンパン通だと思われます。しかしほとんどの方は飲んだ事も、聞いた事もないと思いますので簡単に紹介していきます。

歴史

フランス、シャンパーニュ地方のCote des Blanc(コート・デ・ブラン)地区、Le Mesnil-sur-Oger(ル・メニル・シュール・オジェ)村で17世紀から代々続く小規模シャンパンメゾン。当主は10代目になるアラン・ロベールです。

こだわり

ル・メニル・シュール・オジェ村(特級格付け)の自社畑のシャルドネ100%で造るブラン・ド・ブランのみを生産しています。この村のシャルドネは素晴らしいシャルドネができるのですが、とてもミネラルが強く長い熟成を必要とします。若いうちはとても硬いので、ゆっくりと熟成させてからでないとリリースしません。

長期間の熟成こそアラン・ロベールの神髄。

通常ですとシャンパンメゾンのタイミングで澱引きが行われますが、ロベールは『いいものだけを少量生産する職人でありたい』と、澱引きは受注してから行う事にこだわります。するとボトルの中でより長く、澱とともに寝かせられる分、複雑味を増したシャンパンが生まれるのです。

また、ボトルにもこだわっており、マグナムボトル(1.5Lボトル)の生産が他の生産者よりも多くなっています。これは通常の750mlのボトルよりもマグナムボトルの方がより良い熟成になるからです。小規模生産者なので本来は、販売しやすい750mlボトルばかり造ってしまうところですが、職人の鏡の様なロベールはそんな所までも一切妥協はしません。

素晴らしい熟成をするマグナムボトル。

評価

アラン・ロベールのシャンパンはメディア露出やPR活動などは一切おらず、’’知る人ぞ知るシャンパン’’でした。しかし著名なワイン評論家のロバート・パーカーが最高の評価である5つ星をアラン・ロベールにつけたことにより一気に知名度が上がりました。そこからは誰もが一度は飲んでみたいシャンパンに常に名前が挙がるほどに評価されました。

巨匠ロバート・パーカー。

現在

ここまで読んでいる皆さんなら、ちょっとアラン・ロベール飲んでみたくなりますよね?はい!筆者もです。しかし皆さんの大多数の方は飲めることは無いでしょう。

なぜならアラン・ロベールは1990年のビンテージを最後にシャンパンをリリースしていないのです。

10代目の当主アラン・ロベールに後継ぎがおらず、現在は畑も売られてしまい、ほんの僅かに残ったストックをごく稀に販売しているだけなのです。そのストックも正直どうやったら手に入れられるのかも分からないので、現状では昔購入して持っている方に譲って頂く以外に飲む方法はありません。

アラン・ロベールの後継ぎがおらず閉めるかも?という話は筆者が3つ星レストランで勤務している時に聞きました。その時筆者は後継ぎに行こうかなと本気で思ったくらい大好きな造り手でした。

筆者が4年前、最後に飲んだ1985年アラン・ロベール ル・メニル

まとめ

という事で現在はシャンパンメゾン自体がなくなってしまったアラン・ロベール。畑を購入した人物は誰だかは分かりませんが、いつか同じような職人がその畑でシャンパン造りをしてくれる事を切実に願っています。死ぬまでにもう一度飲みたいシャンパンなのです。

ル・メニル・シュール・オジェ村の美しいブドウ畑。

ですので皆さんも、もしどこかでアラン・ロベールを見つける様な事になったら絶対に飲むべきです。かなりの高額になるとは思いますが『このアラン・ロベールを飲まずに死ねるか!』の勢いで飲んでみて下さい。きっと素晴らしい体験になると思います。

それではまた次回お会いしましょう、チョンゲーオ🥂

 

 

 

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