皆様こんにちは、ボルドーワインシリーズも第3回目になります。本日は右岸について話していきましょう。
さて右岸のワインなんですが左岸のワインに比べると一般の方の認知度が劣る印象です。それは日本への流通量が左岸のワインと比べると少なく、メドック地区の様な格付けがサンテミリオンにしかない事によるものだと思われます。しかし現在、左岸と右岸の値付けが高いワインを調べると右岸のワインのCh,Petrus(シャトー・ペトリュス)がダントツで一番高く、右岸のポテンシャルの高さを示しています。
では右岸の主要な地区を紹介します。
Saint-Emilion(サン・テミリオン)
サン・テミリオンは地区全体が世界遺産にもなるくらいの綺麗な昔ながらの街並み。
ちなみに筆者は20年近く前、真冬のサン・テミリオンを極貧で訪れヒッチハイクできずに死ぬ思いをした事も(笑)
小川を挟んだ北側には衛星地区と呼ばれる、サン・テミリオンの名前を付けた4つのAOC(サン・ジョルュ・サン・テミリオン、モンターニュ・サン・テミリオン、リュサック・サン・テミリオン、ピュイスガン・サン・テミリオン)があります。土壌は変化に富んでおり、粘土質と砂利質に分かれます。
サン・テミリオンでは、地域独自の格付けが1954年に制定されました。最高クラスである第1特別級A(プルミエ・グラン・クリュ・クラッセA)、第2特別級B(プルミエ・グラン・クリュ・クラッセB)、そして特別級(グラン・クリュ・クラッセ)の3つに格付けされています。
サン・テミリオンの格付けは非常に厳格。ワインの格付けがあることで、生産者はその土地の伝統のスタイルを守りながら品質の向上に努め、消費者にとってはワインの品質や個性を推し量る助けとなります。10年ごとに格付けの見直しがおこなわれる。(メドックは見直さない)
サン・テミリオンのワインの多くは、メルロ種を主体に、カベルネ・フラン種やカベルネ・ソーヴィニョン種をブレンドして造られます。香り高く、豊かな果実味にあふれ、優雅でビロードのようになめらかな味わい。繊細で華やかなワインが多いのが特徴です。
Pomerol(ポムロール)
ポムロールは小さな栽培地に多くのシャトーが存在し、小規模なシャトーが多く、生産量も少ないことからワインの価格は総体的に高い。北にはポムロール衛星地区としてラランド・ポムロールがあります。ポムロールはサン・テミリオンの隣にありますが、サン・テミリオンとは、はっきり違うワインが生まれます。その理由は、ポムロール特有の土壌、鉄分を多く含んだ肥沃な土壌は良質なメルローが育ちます。
そしてこのポムロールの土地からボルドーで一番の値が付くシャトー・ペトリュスが生まれるのです。
他にもまだ地区や村はあるのですが全て書いていくと、とても長くなってしまいますので今回はこの主要な2つの地区だけ説明しました。
初めからサン・テミリオンやポムロールのワインですと少し値段が高いですので、お試しの場合は衛星地区のワインから試してみるのもいいかもしれません。衛星地区のワインですとワインにもよりますが1/2-1/3くらいのお値段で購入可能です。それでもどういったワイン造りが行われている場所かが分かると思います。
左岸のワインに比べると’上品で果実味に富み、穏やかタンニンでまさにエレガントという言葉がぴったりの右岸🍷
普段はカベルネ・ソーヴィニョン主体のパワフルワインばかり飲まれてる方にはぜひ右岸ワインを試して頂きたいです。
さあ次回はボルドーシリーズ最終回、ソーテルヌ地区について書いていきます。
ではまた次回お会いしましょう、チョンゲーオ🥂
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